恋人と喧嘩した後の仲直りの方法|気まずさを解消し関係を深める心理学
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好きな人だからこそ、喧嘩した後の気まずさはつらいものです。「このまま関係が悪くなったらどうしよう」と不安になります。けれど、喧嘩は必ずしも悪いことではありません。大切なのは、その後どう仲直りするかです。この記事では、夫婦・カップル関係を長年研究してきたゴットマンの知見をもとに、関係を壊さず、むしろ深めるための仲直りの方法を解説します。
編集部
好きな人と喧嘩したあとの、あの胸のざわざわ、つらいですよね。でも、ぶつかれたのは、それだけ本音で向き合えている証拠でもあるんです。だから大丈夫。仲直りの糸口を、一緒に探していきましょうね。
喧嘩自体は悪いことではない
意見の違いを避けて本音を飲み込み続けると、不満は静かに溜まっていきます。心理学の長期的な研究によれば、長続きするカップルは、喧嘩をしないわけではありません。違いは、喧嘩の仕方と仲直りの仕方にあります。健全にぶつかり、お互いの気持ちを理解し合えるカップルのほうが、本音を避けるカップルより良い関係を保てるのです。
問題なのは喧嘩そのものではなく、相手を傷つける言い方をすることと、解決しないまま同じ衝突を繰り返すことです。喧嘩を「お互いのニーズを知るきっかけ」と捉え直すと、向き合い方が変わります。
関係を壊す「4つの態度」
ゴットマンは、関係を壊していくコミュニケーションのパターンを「4つの態度(the Four Horsemen)」として特定しました。仲直りを難しくするのは、まさにこれらです。喧嘩の最中、自分がこれをやっていないか思い返してみてください。
1. 批判
「あなたはいつもこうだ」と、出来事ではなく相手の人格を責める言い方です。具体的な行動への不満ではなく、人格攻撃になると相手は身を守る姿勢になります。
2. 侮辱
馬鹿にする、見下す、皮肉を言う。ゴットマンは、この侮辱こそ関係を最も壊す態度だとしています。相手の尊厳を傷つける言葉は、仲直りを遠ざけます。
3. 防衛
「自分は悪くない」と自己弁護に終始し、相手の言い分を受け取らない態度です。「でも、あなたも」と責任を返すのもこれにあたります。
4. 逃避(だんまり)
無視や既読スルーで壁を作り、向き合うこと自体を拒む態度です。気まずさを長引かせ、相手に「どうでもいいと思われている」と感じさせます。
編集部
「どっちが正しいか」を争いはじめると、出口がなくなってしまうんですよね。勝ちたいわけじゃなくて、仲良くしたいだけ。そう思い出せたら、もう仲直りは半分できていますよ。

仲直りの手順
1. まず頭を冷やす
感情が高ぶり、心拍が上がった状態では、何を話しても売り言葉に買い言葉になりがちです。ゴットマンはこれを「フラッディング(感情の洪水)」と呼び、こうなったら一度離れて落ち着くことを勧めています。ただし放置しすぎると気まずさが固定化するので、「少し時間をおいて、あとで話そう」と一言伝えてから距離を取るのがコツです。
2. やわらかく切り出す
話し合いを再開するときは、最初の一言が肝心です。ゴットマンの言う「ソフトスタートアップ」、つまり責める口調ではなく、「さっきは言いすぎてごめん。少し話せる?」とやわらかく切り出すと、相手も身構えずに応じられます。出だしがやわらかいほど、話し合いはうまく着地します。
3. 素直に謝る
相手を不快にさせた事実を、「でも」をつけずに認めて謝ります。「ごめん、でもあなたも」と言うと、4つの態度のうちの「防衛」になり、謝罪が責任転嫁に聞こえます。まずは謝罪。自分の言い分は、その後に落ち着いて伝えましょう。
4. 相手の話を最後まで聴く
仲直りの鍵は、自分の主張より相手の気持ちを理解することです。途中で反論せず、最後まで聴く姿勢が、相手の心を開きます。これは「修復の試み(repair attempt)」を受け取る姿勢でもあります。
5. 再発を防ぐ着地点を探す
「どちらが悪いか」ではなく「次はどうすればお互い心地よくいられるか」を一緒に考えます。問題を相手にではなく二人の間に置き、並んで解決にあたるイメージです。勝ち負けではなく、二人の着地点を探すのが仲直りのゴールです。

日頃の「ポジティブ5対ネガティブ1」
仲直りの上手さは、じつは喧嘩していないときの積み重ねに支えられています。ゴットマンは、安定した関係では、やり取りの中でポジティブな関わりがネガティブな関わりのおよそ5倍ある(5対1の法則)ことを見出しました。
編集部
喧嘩の上手さより、普段の「ありがとう」の積み重ねが効くなんて、ちょっと意外ですよね。日頃の小さなポジティブが、いざというときの貯金になるんです。
普段から感謝や肯定、ちょっとした優しさを多めに交わしているカップルは、たまの喧嘩でネガティブが一つ増えても、関係の貯金で持ちこたえられます。逆に普段のポジティブが少ないと、一度の喧嘩が大きなダメージになります。仲直りを楽にする最大の準備は、日頃の小さな「ありがとう」と「いいね」なのです。
喧嘩を関係強化に変える
うまく仲直りできた喧嘩は、関係を以前より強くします。ぶつかったことで相手の価値観や大事にしているものが分かり、お互いの理解が深まるからです。仲直りの後に「教えてくれてありがとう」と伝えられると、喧嘩はマイナスではなくプラスの経験に変わります。
大切なのは、喧嘩のたびに相手を責めるのではなく、二人で問題に向き合うチームだという意識を持つことです。

まとめ
喧嘩した後の気まずさはつらいですが、喧嘩自体は悪いことではありません。仲直りを難しくするのは、批判・侮辱・防衛・逃避という4つの態度です。まず頭を冷やし、やわらかく切り出し、「でも」をつけずに謝り、相手の話を聴き、再発を防ぐ着地点を一緒に探す。そして日頃からポジティブな関わりを多めに積んでおく。この積み重ねが、喧嘩をお互いの理解を深める機会に変えてくれます。一人で抱え込まず、二人で乗り越えていきましょう。
長く良い関係を続けたい人は、長続きするカップルの特徴や、お互いの違いを知るMBTI恋愛相性診断もあわせてご覧ください。
編集部
喧嘩は、二人の敵じゃないんです。乗り越えるたびに、お互いをもっと深く知れる味方になってくれます。責め合うのではなく、同じ問題に並んで向き合うチームでいてくださいね。
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参考文献
- Gottman, J. M. (1994). Why Marriages Succeed or Fail: And How You Can Make Yours Last. Simon & Schuster.
- Gottman, J. M., & Silver, N. (1999). The Seven Principles for Making Marriage Work. Crown.
- Markman, H. J., Stanley, S. M., & Blumberg, S. L. (2001). Fighting for Your Marriage. Jossey-Bass.